今夜も寝酒だ。
夕方静香を2人で駅まで迎えに行き、そのまま
お好み焼き屋さんに入った。
話題は優人のことになった。友美から言い出した。
静香の本音はどうなのか。友美はそこを追求はすると、静香はお母さんとパパを見ていると羨ましいと言う。毎日一緒にいて一緒にお風呂に入って一緒に寝て毎日駅まで歩いて、凄く羨ましい。お母さんはパパのことどれぐらい好き?
と静香は言う。友美はパパのことは静香と同じぐらい好きで大切よ。と言う。
静香は私もお母さんのように好きな人と一緒に過ごしたいよ。優人君はそんな人なの。と言う。
友美は別に反対はしていないの。
静香が来春大学に合格して欲しいの。
私の力不足で子供の頃から不自由させて大学まで中退させたことが申し訳ないしせっかくパパが大学進学をサポートしてくれることになったのに恋愛している場合じゃないと思うの。
と言う。
静香は勉強はしっかりとする。
大学に絶対合格したいし、もしダメだったら進学は諦める覚悟があると言う。
友美は少し黙っていたが、話を続けた。
優人と交際したいなら反対はしない。
ただ妊娠だけはやめて!と強く静香に言うと
静香はまだそんなこともしていないし、そんなこと言うのもやめてほしい!と強く言い返した。
俺は今まで黙っていたが口を出した。
先ずは友美も静香も冷静になってくれ。
友美も少し言い過ぎだ。
静香の気持ちもわかるがお母さんの気持ちも
理解しろ。
と、言うと2人は黙ってしまった。
俺は自分の気持ちを話した。
まずは友美に俺の友美への気持ちを話した。
友美が好きで今こうして一緒に過ごしている。
これからもずっと一緒にいよう。
静香も同じだ。俺は静香が可愛くて仕方ない。
本当に良い子に育った。それはお母さんのおかげでもある。お母さんは静香のことが大好きだ。だからこそ静香に厳しいことも言ってしまうこともある。
静香の大学進学は俺の願いである。
もし静香が嫌なら、プレッシャーを感じるなら
進学しなくていい。
もし本気で進学したいなら、仕事をやめて予備校に通ってほしい。全て俺が面倒を見る。
ただ恋愛は若いうちにしてほしい。
嬉しいことや辛いこといろいろあるが、若いうちに経験してほしい。
と言うと静香は友美に言った。
私は何も不自由なんて思ったことはない。
今までお母さんと2人の暮らしに不満を覚えたこともない。
勘違いしないで!と涙目で言うと友美も涙目になっていた。
もうお好み焼きどころではなくなり一旦言い合いを止めた。
先に謝ったのは静香だった。
お母さんごめんなさい。
静香が言うと友美もごめんね。と言う。
もういいじゃないか。と俺が言い、静香に言った。優人が好きなら交際したらいい。
俺は賛成だ。ただ友美は大学だけのことで言ってるわけではない。妊娠もないことはない。
ちゃんと考えて、健全に交際してほしい。
それが俺とお母さんの気持ちだ。
と言うと友美も目に手を当て頷いた。
静香は俺と友美にごめんなさい。と言う。
何も謝ることではない。と俺は思ったが何も言わずにお好み焼き焼きを2人の皿にのせた。
今夜はこんな感じの夕食になったが、家に帰り静香は勉強を始めた。
友美は寝室にこもっていた。
お互い頭を冷やしていたのだろう。
静香が風呂に入ると俺は友美を寝室からキッチンに呼んだ。
静香が風呂から上がってきたらおやすみぐらいは言ってやれ。と言うと友美は静香を待っていた。静香が風呂から上がると友美は静香を抱きしめていた。
これで良いと思い。俺は黙って寝室に入った。
しばらくして友美が寝室に入ってきた。
一緒にお風呂入ろう。と言ってきた。
一緒に風呂に入って友美はありがとうと言って
号泣した。
友美のことも静香のことも大好きでたまらない。
親子ケンカもたまにはあっても良いと思う。
今日の親子ケンカは良かったんだと思う。